「民事信託(家族信託)」とは?

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「民事信託(家族信託)」とは?

みなさんこんにちは。

司法書士の近藤です。

新型コロナウイルスにより、様々な業界が大きな影響を受けておりますが、当事務所においても、少なからず来客が減っておりました。

今月の緊急事態宣言解除により、来客が元に戻りつつあり少しほっとしているところです。

さて、前回の「認知症になる前にやっておくべきこと」とは?に続き、今回は「民事信託(家族信託)」について書きたいと思います。

民事信託(家族信託)について、初めて聞くという方もおられるかと思いますのでご説明します。

簡単に言うと、民事信託(家族信託)とは、財産管理・運用・承継のための新しいツールであり、本人が元気なうち(認知症になる前)に、財産管理・運用をしてもらう、あるいは、財産を承継させる人を決めておくことができる制度です。

では、民事信託(家族信託)を使うと、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

一つ目のメリットは、誤解を恐れずに言うと、認知症になってしまった場合に成年後見制度を回避することができる(正確に言うと、成年後見制度と併用し、これを補完することができる)ことです。

成年後見制度については、前回のブログで説明しましておりますので、こちらをご参考にしてください。「認知症になる前にやっておくべきこと」とは?

「認知症になる前にやっておくべきこと」とは?

「家族」で本人の財産を管理・運用していきたいというニーズに対して、「任意後見契約」という方法はあるものの、成年後見の一類型であるため制度趣旨からして限界があります。

「法定後見」はある意味、本人が元気なうちに契約などするべきことをしなかった結果であるとも言えます。本人の意思が形として残されていない以上、法律によって画一的に処理するしかありません。

二つ目のメリットは、「二次相続以降」の財産承継先を決めておけることです。

例えば、父が遺言で、自分の死後、長男に財産を相続させる場合、その長男が将来、相続した財産を誰に渡すかは長男自身が決めることになります。

つまり、遺言では、父は「長男に相続させた財産をその次、誰に渡すか」は決めることができないのです。

この点、民事信託(家族信託)においては、長男の死後は次男の子(孫)に渡す、さらに、次男の子の死後は、その長男に・・・というように、将来の承継先まで決めておくことができます。家産承継信託とも呼ばれます。

一般的に、日本人は、事後的な対応に終始しがちで事前に対応する意識が弱いと言われます。

特にこのコロナ禍において、事前の予防が大切だということは、みなさんが強く認識しているところだと思います。元気なうちに民事信託(家族信託)をご検討されてはいかがでしょうか。

認知症対策として「民事信託(家族信託)」をご検討の方は、当事務所までお気軽にご相談ください。

近藤

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