こんにちは 司法書士の近藤です。
7月に入り、本格的な夏を迎えました。
お盆を前に、帰省や家族の集まりを控えたこの時期、「実家の名義、どうなっているんだろう」と気になり始める方も多いのではないでしょうか。
今回から、家族信託に限らず、相続や登記に関する幅広いテーマを毎週お届けしていきます。
第1回目のテーマは、ご相談でも非常に多い 「相続登記の義務化」についてです。
【結論】
相続登記は2024年4月1日から義務化されています。不動産を相続したことを知った日から3年以内に登記しなければ、正当な理由がない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。
過去の相続も対象で、2027年3月31日が期限です。
◆ そもそも相続登記とは?なぜ義務化されたのか?
相続登記とは、亡くなった方の名義になっている不動産(土地・建物)を、相続人の名義に変更する手続きのことです。
これまで相続登記は任意でした。そのため、名義変更をせずに放置するケースが多く、全国で「所有者不明土地」が増加し、大きな社会問題となっていました。
国土交通省の調査によると、所有者不明土地の発生原因の約66.7%が「相続登記がされていないこと」によるものです。
この問題を解決するため、令和3年に改正不動産登記法が成立し、令和6年(2024年)4月1日から相続登記が義務化されました。
◆ 相続登記の期限はいつまで?いつから3年を数える?
相続登記の期限は、相続が発生した時期によって異なります。
・2024年4月1日以降に相続が発生した場合
→不動産を相続したことを知った日から3年以内
・2024年3月31日以前に相続が発生していた場合
→2027年3月31日まで(施行日から3年)
つまり、過去に親御さんが亡くなって不動産を相続したまま名義変更をしていない場合も対象です。
豊田市・岡崎市・西三河エリアでも、「親の名義のまま何十年も放置している」というご相談は非常に多く、早めの対応が必要です。
◆ 相続登記をしないとどうなる?罰則と過料の仕組み
正当な理由なく期限内に相続登記をしなかった場合、**10万円以下の過料**が科される可能性があります。
過料は行政上の制裁であり、刑事罰(前科)ではありませんが、金銭的な負担が発生します。
**「正当な理由」として認められる可能性があるケース**
・相続人が多数で、戸籍の収集に時間がかかっている
・遺産分割協議が難航している
・相続人自身が重病である
・相続人が海外在住で手続きが困難
ただし、「忙しかった」「知らなかった」は基本的に正当な理由として認められにくいとされています。
◆ すぐに相続登記ができない場合はどうする?「相続人申告登記」とは?
遺産分割協議がまとまらないなどの理由で、すぐに正式な相続登記ができない場合に利用できるのが「相続人申告登記」です。
これは2024年4月の義務化と同時に新設された制度で、「自分が相続人である」ということを法務局に申し出る簡易的な手続きです。
**相続人申告登記のポイント**
・相続人が単独で申請できる(他の相続人の協力は不要)
・登録免許税は非課税(費用がほとんどかからない)
・これを行えば、過料の対象外になる
・ただし、所有権の移転は完了しないため、売却や担保設定はできない
・遺産分割協議がまとまった後、改めて正式な相続登記が必要
つまり、「とりあえず罰則を回避する」ための応急措置です。最終的には正式な相続登記を行う必要があることを覚えておいてください。
◆ 相続登記の手続きに必要な書類は?
一般的な相続登記に必要な書類は次の通りです。
・被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本一式
・被相続人の住民票の除票
・相続人全員の現在の戸籍謄本
・相続人全員の住民票
・遺産分割協議書(法定相続分以外で分ける場合)
・相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書を使う場合)
・不動産の固定資産評価証明書
・登記申請書
相続関係が複雑な場合(代襲相続、数次相続など)は、さらに多くの戸籍が必要になります。
実務上、戸籍の収集だけで1〜2ヶ月かかるケースも珍しくありません。
◆ 相続登記の費用はどれくらいかかる?
相続登記にかかる費用は、大きく分けて2つです。
① 登録免許税(国に納める税金)
不動産の固定資産税評価額の0.4%
例)評価額2,000万円の場合 → 登録免許税は8万円
② 司法書士への報酬(専門家に依頼する場合)
不動産の数や相続関係の複雑さによりますが、一般的に10万円〜15万円程度が目安です。
このほか、戸籍謄本の取得費用(1通450円〜750円)や郵送費用なども発生します。
◆ 豊田市・岡崎市で相続登記をお考えの方へ
当事務所は豊田市の三河豊田駅から徒歩3分に位置し、豊田市・岡崎市を中心とした西三河エリアの相続登記を数多く取り扱ってきました。
相続登記の義務化により、実際にご相談件数も増加しています。
「何から手をつけていいかわからない」
「戸籍を集めるのが大変そう」
「兄弟で話し合いがまとまっていない」
こうしたお悩みも含めて、まずはお気軽にご相談ください。
◆ こんどう事務所のサポート
当事務所では、相続登記に関する以下のサポートを行っています。
・戸籍謄本の収集代行
・遺産分割協議書の作成
・法務局への登記申請
・相続人申告登記の手続き
・相続関係の調査
相続登記以外にも、預貯金の解約手続きや不動産の売却サポートなど、相続に関する手続きをワンストップで対応しています。
初回相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。
📞0120-303-067
📩 お問い合わせフォームはこちら
https://souzoku-kondo-legal.jp/solution/contact/
◆ まとめ
1⃣ 相続登記は2024年4月1日から義務化されている
2⃣ 期限は相続を知った日から3年以内(過去の相続は2027年3月31日まで)
3⃣ 正当な理由なく放置すると10万円以下の過料の可能性がある
4⃣ すぐにできない場合は「相続人申告登記」で罰則を回避できる
5⃣ 手続きが不安な方は、早めに司法書士に相談するのが安心
◆ よくある質問(FAQ)
Q1. 相続登記は自分でもできますか?
A1. はい、ご自身で行うことも可能です。ただし、戸籍の収集や申請書の作成には法律知識が必要な場面もあり、相続人が多い場合や不動産が複数ある場合は、司法書士に依頼された方がスムーズに進むことが多いです。
Q2. 相続登記の費用はどれくらいかかりますか?
A2. 登録免許税(評価額の0.4%)と司法書士報酬(10万円〜15万円程度)が主な費用です。不動産の数や相続関係の複雑さによって変動しますので、まずはお見積りをご依頼ください。
Q3. 親が亡くなって10年以上経っていますが、今からでもできますか?
A3. はい、何年経っていても相続登記は可能です。ただし、2027年3月31日までに登記しなければ過料の対象となる可能性がありますので、お早めの手続きをおすすめします。
Q4. 相続人の中に連絡が取れない人がいる場合はどうすればいいですか?
A4. 戸籍の附票などから住所を調査する方法があります。それでも連絡がつかない場合は、不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立てるなどの方法がありますので、まずは専門家にご相談ください。
Q5. 相続した不動産が豊田市以外にある場合も対応できますか?
A5. はい、相続登記は全国どの法務局に対しても申請可能です。当事務所では、愛知県外の不動産の登記も対応しておりますので、ご安心ください。
➡️ 次回は、「親が亡くなった後の実家の名義変更、何から始める?」について解説します。
必要書類から手続きの流れまで、実務の経験をもとに具体的にお伝えしますので、ぜひご覧ください。