【事務所ブログ】2026年☆第34回☆『家族信託と遺言の使い分け』~どちらか一方ではなく、組み合わせることで安心が広がる~
◆ 家族信託と遺言はそもそも役割が違う
まず押さえていただきたいのは、家族信託と遺言は「目的」が異なるということです。
・家族信託 → 生前の財産管理+死後の承継を設計する仕組み
・遺言 → 死後の財産の分け方を指定するもの
家族信託は「生きている間」から効果を発揮し、認知症対策にもなります。
一方、遺言は「亡くなった後」に効力が生じます。
つまり、カバーする範囲が異なるのです。
◆ 遺言だけでは足りないケース
遺言は相続対策の基本ですが、次のようなケースでは遺言だけでは対応しきれません。
・認知症になった後の財産管理ができない
・不動産の売却や修繕の判断を誰かに任せたい
・二次相続(配偶者→子)まで承継先を指定したい
・生前から段階的に財産管理を移したい
遺言はあくまで「亡くなった後」の話ですので、生前の認知症リスクには対応できません。
◆ 家族信託だけでは足りないケース
一方で、家族信託にも限界があります。
・信託財産に含めなかった財産(預貯金の一部、保険、株式など)の承継先を指定できない
・身分に関する行為(認知、未成年後見人の指定など)はできない
・祭祀承継者の指定ができない
家族信託で管理できるのは、あくまで「信託契約に組み込んだ財産」だけです。
信託に入れなかった財産については、遺言がなければ法定相続のルールに従うことになります。
◆ 組み合わせるとどうなるか ~具体例で解説~
【ケース】80代の父、自宅と賃貸アパート、預貯金をお持ちの場合
✅ 家族信託で対応する部分
・自宅と賃貸アパートの管理権限を長男に託す
・認知症になっても売却や修繕の判断ができるようにする
・賃料収入の管理を長男が行い、父の生活費に充てる
✅ 遺言で対応する部分
・信託に入れなかった預貯金や有価証券の分け方を指定する
・祭祀承継者(お墓や仏壇の管理者)を指定する
・付言事項として家族へのメッセージを残す
このように、家族信託と遺言を組み合わせることで、生前から死後まで切れ目なくカバーできるのです。
◆ 「遺言信託」との違いにご注意
ここで注意していただきたいのが、金融機関が提供する「遺言信託」というサービスです。
「遺言信託」は、金融機関が遺言書の作成サポート・保管・執行を行うサービスの商品名であり、家族信託(民事信託)とはまったく別のものです。
名称が紛らわしいため混同される方が多いのですが、制度として異なりますのでご注意ください。
◆ どちらから始めればいいのか?
「どちらから手をつければいいのかわからない」という方も多くいらっしゃいます。
一般的には、次のような順序で検討されることをおすすめします。
① まずはご家族の状況と財産の全体像を整理する
② 認知症リスクや不動産の有無から、家族信託の必要性を判断する
③ 家族信託でカバーしきれない部分を遺言で補完する
④ 必要に応じて任意後見契約も組み合わせる
大切なのは、ご家族にとって最適な「組み合わせ」を見つけることです。
◆ こんどう事務所のサポート
当事務所では、家族信託と遺言を総合的にご提案するサポートを行っています。
・ご家族の状況ヒアリング
・財産の全体像の整理
・家族信託の設計・契約書作成・信託登記
・遺言書の作成サポート(公正証書遺言)
・任意後見契約のご提案
制度ごとにバラバラに相談するのではなく、ワンストップで対応できるのが当事務所の強みです。
「うちの場合はどう組み合わせればいいの?」という段階で構いません。
初回相談は無料ですので、お気軽にご相談ください。
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◆ まとめ
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