こんにちは 司法書士の近藤です。 6月も後半に入り、蒸し暑い日が増えてまいりました。

さて、前回は「家族信託と遺言の使い分け」について、両方を組み合わせることの大切さを解説しました。

今回は、ご相談時にもっとも多い質問のひとつ、「家族信託は具体的にどうやって進めるのですか?」というテーマにお答えします。

【結論】

家族信託の手続きは、①専門家への相談 → ②信託設計 → ③契約書の作成 → ④公正証書化 → ⑤信託登記 → ⑥信託口口座の開設、という6つのステップで進みます。
相談開始から完了まで、一般的に2〜3ヶ月程度かかります。

◆ ステップ① 専門家への相談・ヒアリング(目安:初回〜2週間)

家族信託の第一歩は、専門家への相談です。

この段階では、ご家族の状況、財産の内容、将来の不安やご希望を丁寧にお伺いします。

**ヒアリングで確認する主なポイント**

・ご家族の構成と関係性

・お持ちの財産の種類と規模(不動産、預貯金、有価証券など)

・委託者(親御さん)の年齢・健康状態

・受託者(管理を任される方)の候補

・将来の承継先のご希望

・認知症リスクへの不安の有無

この段階で、そもそも家族信託が最適なのか、遺言や任意後見の方が良いのかも含めて判断します。

当事務所では初回相談は無料で行っておりますので、「まだ決めていない」という段階でも大丈夫です。

◆ ステップ② 信託設計(目安:2〜4週間)

ヒアリングの内容をもとに、家族信託の「設計図」をつくる段階です。

**設計で決めること**

・誰が委託者・受託者・受益者になるか

・どの財産を信託に入れるか

・信託の目的(認知症対策、承継、不動産管理など)

・信託の終了条件

・二次受益者(最終的に財産を受け取る人)の指定

・受託者の権限の範囲(売却の可否、修繕費の上限など)

・信託監督人を置くかどうか この設計が家族信託の「核」であり、もっとも重要な工程です。

テンプレートの流用ではなく、ご家庭ごとのオーダーメイド設計が不可欠です。

◆ ステップ③ 信託契約書の作成(目安:1〜2週間)

設計内容をもとに、信託契約書を作成します。

契約書は法的に有効な形式で作成する必要があり、信託法のルールに沿った条項を盛り込みます。 作成後、ご家族にも内容をご確認いただき、必要に応じて修正を行います。

◆ ステップ④ 公証役場で公正証書にする(目安:1〜2週間)

信託契約書は、公正証書で作成することを強くおすすめします。

公正証書にすることで、次のようなメリットがあります。

・契約の証明力が高くなる

・金融機関での信託口口座開設がスムーズになる

・後日の紛争リスクを減らせる 当日は、委託者と受託者が公証役場に出向き、公証人の面前で署名・押印します。

**公正証書作成に必要な主な書類**

・委託者・受託者の印鑑証明書と実印 ・本人確認書類(運転免許証など)

・戸籍謄本 ・不動産の登記事項証明書 ・固定資産税評価証明書

公証役場の手数料は、信託財産の評価額によって異なりますが、数万円程度が目安です。

◆ ステップ⑤ 信託登記(不動産がある場合)(目安:1〜2週間)

信託財産に不動産が含まれる場合は、法務局で信託登記を行います。

これは、不動産の名義を「委託者(親)」から「受託者(子)」に形式的に移すと同時に、「信託財産である」ことを登記簿に記録する手続きです。

**信託登記にかかる費用**

・登録免許税:不動産の固定資産税評価額の **0.3%**(土地)/ **0.4%**(建物)

・司法書士報酬:不動産の数や内容により異なります

信託登記を行うことで、受託者が正当に不動産を管理・処分できるようになります。

◆ ステップ⑥ 信託口口座の開設(目安:1〜3週間)

信託財産に金銭が含まれる場合は、金融機関で信託口口座を開設します。

信託口口座とは、受託者の個人口座とは別に、信託財産専用として管理するための口座です。

**なぜ信託口口座が必要か**

・受託者の個人財産と信託財産を明確に分ける義務がある(信託法第34条)

・受託者が万が一亡くなっても、信託口口座は受託者の相続財産に含まれない

・適切な財産管理の証明になる

ただし、信託口口座を開設できる金融機関は限られており、事前の確認が必要です。

当事務所では、信託口口座の開設サポートも行っています。

◆ 家族信託の手続きにかかる期間と費用の目安は?

**期間の目安**

相談開始から完了まで、おおむね **2〜3ヶ月程度**

**費用の目安(一般的なケース)**

・専門家への報酬:30万円〜70万円程度(財産の内容・規模による)

・公正証書の作成費用:3万円〜10万円程度

・信託登記の登録免許税:不動産評価額の0.3%〜0.4%

・その他実費(戸籍取得費用、郵送費など)

費用はご家庭ごとに異なりますので、まずはお見積りをご依頼ください。

◆ こんどう事務所のサポート

当事務所では、家族信託に関する次のサポートをワンストップで行っています。

・初回無料相談・ヒアリング ・信託設計(オーダーメイド)・信託契約書の作成

・公正証書化のサポート ・信託登記 ・信託口口座の開設サポート ・信託開始後のフォローアップ

豊田市・岡崎市を中心に、西三河エリアで多くの家族信託をお手伝いしてきた実績がございます。

「まだ検討段階」という方も、初回相談は無料ですのでお気軽にご相談ください。

 

📞0120-303-067
📩 お問い合わせフォームはこちら
https://souzoku-kondo-legal.jp/solution/contact/

 

◆ まとめ

1⃣ 家族信託は6つのステップで進める

2⃣ 相談から完了まで2〜3ヶ月が目安

3⃣ 設計(ステップ②)がもっとも重要な工程

4⃣ 契約書は公正証書にするのが安心

5⃣ 不動産がある場合は信託登記、金銭がある場合は信託口口座が必要

 

◆ よくある質問(FAQ)

Q1. 家族信託は自分で手続きできますか?

A1. 法律上は可能ですが、信託設計や契約書の作成には専門知識が必要です。設計にミスがあると信託が無効になったり、金融機関で口座開設を断られるケースもあるため、専門家への依頼をおすすめします。

Q2. 親が高齢ですが、手続きは間に合いますか?

A2. 判断能力がある限り手続きは可能です。ただし、認知症が進行すると契約ができなくなりますので、早めのご相談をおすすめします。公証人が出張する制度もありますので、外出が難しい方もご相談ください。

Q3. 家族信託を始めた後、変更や終了はできますか?

A3. はい、信託契約の中で変更・終了の条件をあらかじめ定めておくことが可能です。家族の状況が変わった場合にも柔軟に対応できるよう、設計段階で考慮しておくことが大切です。

Q4. 豊田市で信託口口座を開設できる金融機関はありますか?

A4. 対応可能な金融機関は限られていますが、当事務所では豊田市・岡崎市周辺で信託口口座を開設できる金融機関の情報をお伝えしています。お気軽にお問い合わせください。

 

➡️ 次回からは、家族信託に限らず、相続や登記に関する幅広いテーマを毎週お届けしていきます。

次回は「相続登記の義務化とは?罰則・期限・やるべきこと」を解説しますので、ぜひご覧ください。